今回、転職活動の体験談を寄せて頂いたのは、会社のリストラをきっかけに、定年退職間近の50代後半で転職することになったR.Gさん。
会社に定年退職までしがみつく気持ちを切り替え、自分の能力を活かせる場所を求め転職活動を進めていったR.Gさん。
この記事では、定年退職間近の50代後半のR.Gさんが、転職によって半減した年収の代わりに得た大切なものについて紹介しています。
R.Gさんと同じように、リストラなどで定年退職間近の50代に転職を考えている方は、ぜひこの記事を読んでみて下さい。
転職者情報
- 名前:R.Gさん
- 年齢:50代後半
- 性別:男性
- 家族構成:既婚(子供2人)
- 転職活動のタイミング:退職後
- 転職方法:ハローワーク、直接応募、転職サイト
- 転職決定までの応募社数:3社
- 転職活動期間:5ヶ月
- 転職理由:リストラ
- 転職前の勤務地:東京
- 転職後の勤務地:東京
- 転職前の職業:営業
- 転職後の職業:営業
定年退職前の50代男性が転職後に選んだ仕事
転職後は、中堅の機械部品メーカーの法人営業を転職先として確保しました。
元々は大手電子部品メーカーで法人営業を担当していたので、そうした経験が生かせるBtoBの法人営業を選択しました。
営業職と言っても、個人を相手にする営業と、BtoBで法人を相手にする場合では業務のやり方が大きく異なます。
販売する商品が異なっても、メーカーの営業で、かつ法人営業なら共通性があり、経験が生かせると考え、メーカーの法人営業を中心に転職先を探しました。
定年退職前の50代男性が転職する前に苦しんだ事
元々の会社は60歳が定年退職で、55歳の時に経営が悪化した事もあり、55歳以上の中堅管理職を中心に肩たたきが行われました。
冷遇される事を覚悟で、定年退職まで粘るのか、肩たたきを機会に転職するかで悩みました。
同じ様に肩たたきされた中高年者は、私と同じように悩んでいました。
肩たたきをされた仲間も、最初は会社に対する反発心もあり、会社の言いなりにはならずに60歳まで嫌味を言われてもしがみついてやると、全体的に威勢の良い会話を交わしていました。
しかし、それぞれの上司は次第に強権的に退職を迫り、仲間はポツリポツリと会社を去っていきました。
肩たたきを受けた仲間の半数近くが会社を去り、上司からまだやめる決断が出来ないのかと、毎日の様にチクリチクリと退職を迫られると、さすがに精神的に参ってしまいました。
職場の元部下達もこうした状況を知っており、何となく私を憐れむような眼で見ているように感じられたことも、非常に辛い事でした。
さらに休日も返上して会社の為に頑張ってきたのに、最後はこんな仕打ちをするのだと思うと、腹立たしく、悲しささえ感じました。
これ以上、頑張り続けていると、自分が自分でなくなると思うほど追い込まれそうで、転職に向けて大きく考えが傾きました。
定年退職前の50代男性が転職を決意したきっかけ
若ければ転職先も多いでしょうが、定年退職前の55歳ともなると、中々転職先を見つける事が難しく、転職すを決意するまでに時間がかかりました。
しかし、子供が成人して独立していた事もあり、夫婦2人の生活を維持できれば、賃金が大幅ダウンしても良い覚悟をすれば、何とかなるのではとも思いました。
さらに、元々の会社では管理職は60歳定年退職で再雇用もないため、元気な間は働き続けたいと考えている私にとって、60歳まで嫌な思いをして会社にしがみついたとしても、結局60歳で再就職先を見つけることになるため、転職活動のタイミングが早まっただけだと気持ちを切り替えることができました。
そうした2つのポイントを考えると、嫌味にさらされ続けながら惨めな思いをして最後に退職するぐらいなら、早々に転職した方が良いと考え、転職を決断しました。
定年退職前の50代男性が転職を決意した後にやった事
転職を決断し、転職先を探す条件として、次の3条件を考えました。
- 夫婦2人が生活できる収入が得られる仕事
- 長年培ってきたメーカーの法人営業の経験が生かせる仕事
- 定年退職が65歳以上で、できれば70歳である仕事
転職先は、失業保険を受給するためにハローワークに出向いて探すと共に、ネットの転職サイトを利用して、こまめに求人を探しました。
また、中堅・中小企業は慢性的に人手不足で、ハローワークや転職サイトへの求人は出していないものの、良い人材がいれば、常時面接するような企業も少なくありません。
そこで、居住地に近い近隣の市の商工会議所の会員企業で電子部品や機械部品メーカーをリストアップし、その会社のHPで求人情報を丹念に調べる作業も行いました。
営業職の募集があれば電話を入れ、面接へとこぎ着けられるように、職務履歴を送りました。
職務履歴と共に、元々の大企業の管理職であった事をひけらかしたり、中小企業を見下すような態度はせず、「歳は取っているけれど新入社員のつもりで頑張る」という事を前面に出すように心がけました。
その結果、現在の中堅機械部品メーカーの営業職の仕事を確保する事が出来ました。
元の会社を退職して5か月を要しましたが、それでも1年を覚悟していたので、早く見つけられたと思っています。
定年退職前の50代男性が年収半減でも満足いく転職ができた理由
無事に転職先を見つける事ができましたが、転職したことで年収は前職に比べて50%の大幅ダウンとなりました。
しかし、定年退職が70歳で、望み通りに長く勤められる事が最大のメリットで、ある意味では転職して60歳以降の人生設計も立てられ、転職して良かったと思います。
先にも記載した様に、元の大企業のやり方に固執する事無く、郷に入っては郷に従えの原則を大切に社内で活動する事で、次第に信頼を得る事が出来ました。
こうした良好な人間関係を構築できた後に、元の会社で経験した点で、今の会社に生かせる点を少しづつ提案する事で、人柄と共に仕事の能力も理解してもらえるようになりました。
高齢での転職であり、自ら出世などを求める姿勢も見せていない事が営業責任者の安心感にも繋がり、今では営業責任者の良きアドバイザー的な役目も担っています。
肩たたきが転職理由ですが、結果的には転職して良かったと心から感じています。
定年退職前に転職を考えている50代男性へアドバイス
50代で転職を考えられている方の中には、肩たたきで転職を迫られている方も少なくないでしょう。
そんな時には、中小・中堅企業で経験を活かせる企業に思い切って転職する事を考えるべきだと思います。
中小・中堅企業は人材が確保しにくく、人柄が良い人材なら55歳前後でも採用してもらえる可能性は意外と高いと言えます。
年収は当然半減する事は覚悟しておくべきでしょう。
しかし、長く勤められる企業なら、年収が半減しようが、メリットもあると考えると良いでしょう。
前職・前企業の事をひけらかしたりする事は絶対に避け、新入社員のつもりで、まず新しい企業に馴染む事からスタートする事を心がけるべきでしょう。
ともに、人生の後半戦を楽しみながら進んでいきましょう。
まとめ
R.Gさん、転職体験談を寄せて頂きありがとうございました。
R.Gさんと同じように、リストラなどで定年退職間近の50代に転職を考えている方もいるかもしれません。
R.Gさんも言われているように、中小企業をはじめとした、今までの自分のキャリアを生かせる職場を見つけることで、その後の自分の働き方を、より充実したものにすることができます。
R.Gさんのような大手企業に勤めていた人は、今までのキャリアを生かすことで、応募できる仕事の幅も広げることができます。
しかし、50代で転職を考えている人の中には、転職する時にアピールできるだけの十分なキャリアがなく、自分一人で転職活動を進めることに不安を感じている人も少なくありません。
そのような人は、転職エージェントを利用しながら転職活動を進めてみて下さい。
転職エージェントは、転職者のあなたと企業の間に入って、転職活動のサポートをしてくれる転職サービスになります。
転職エージェントの具体的な転職サポートには、次のようなものがあります。
転職エージェントの転職サポート |
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これらの転職サポートを全て無料で利用することがきます。
転職エージェントを利用することで、転職希望を伝えた後は転職のプロであるキャリアアドバイザーが条件に合った求人を探してくれるため、自分一人では見つけられない求人を紹介してもらうことができます。
また、自分一人で転職活動をする時には難しい給与交渉や面接の日程調整をしてくれるだけでなく、転職先の職場の雰囲気や人間関係といった「リアルな転職先」を教えてくれるため、転職前後のギャップによる転職の後悔や失敗を防ぐことができます。
全国には約18,000もの転職エージェントがありますが、50代の人におすすめの転職エージェントはパソナキャリアになります。
パソナキャリアは「社会の問題点を解決する」という企業理念を元に、障害者雇用や社会貢献活動に積極的なパソナグループの一員で、丁寧な転職サポートが特徴の転職エージェントになります。
丁寧な転職サポートは、質の高いマッチングを提供した転職エージェントを表彰する「doda Valuable Partner」において、パソナキャリが「BEST AGENT賞」に表彰されていることからも証明されています。
同賞では企業としてだけではなく、個人表彰による「BEST CONSULTANT賞」でもパソナキャリアの3人が表彰されています。
また、多くの転職エージェントが転職に有利な20代、30代を中心に転職サポートを行なうことで、高い転職実績を掲げています。
それに対して、パソナキャリアは質の高い転職サポートを生かして、転職が難しいと言われる40代、50代の転職者を中心に転職サポートを行なっています。
このように、利用者の年代を見てもパソナキャリアの転職サポートの質が高い事が分かり、利用者の多くが転職サポートに満足しています。
転職が難しいと言われている50代の人がパソナキャリアを利用することで、それぞれの転職者に合った丁寧な転職サポートを受けることができ、転職成功の可能性を高めることができます。
転職することが全て正しい選択ではありませんが、今の状況が続いた1年後、3年後の自分の姿を想像しながら、これからの行動を考えてみて下さい。
実際に転職するかどうかはともかく、あなたが今より自分らしく働けるようになることを願っています。